都電荒川線が緑化に再チャレンジ

昨今、路面電車が再び注目されているそうだ。見直される理由はいくつかある。自動車に比べてCO2の排出が少なく、エネルギー効率が良いこと。さらにバリアフリーな乗り物なので、地下鉄のように階段を延々と歩かされることがない点が高齢者やベビーカーを押す若いママから指示されているのだという。
最近はそうした路面電車のメリットを活かしつつ、さらに軌道内を緑化する取り組みが始まっているそうだ。軌道値緑化は都市景観を向上させるだけでなく、騒音や振動の低減にも効果があるとされている。また、社会問題になっているヒートアイランド現象を抑制するとの期待も膨らんでいる。
東京都交通局が運行する都電荒川線も、このほど軌道緑化に着手することを発表した。都電荒川線にとって再チャレンジとなる軌道緑化だが、すでに国内で軌道緑化を成功させている自治体はいくつかあるそうだ。鹿児島市電の軌道内は芝生が敷き詰められ、随所に花のプランターなどが設置されている。こうした花や緑が美しい都市景観を生み出しているのだ。
荒川区は路線名が”荒川線”であることを理由に、都電を大切な財産ととらえている。そのため、沿線の景観保全には力を入れており、東京都に先駆けて区の事業として線路と道路の間にバラを植栽している。荒川区のバラ植栽事業は長い歴史を有し、シーズンになると遠方からウォーキングがてらバラを愛でに来るファンもいるそうだ。
今回の荒川線の軌道緑化は線路内を緑化するもので、安全運転の観点から線路内に鼻などの植栽は考えていないそうだ。交通局は過去に失敗を経験しているので、上手くできるかどうかを試しながら緑化を進めるという。まずは2016年3月までに荒川区の荒川車庫前停留所場と北区の梶原停留所の2か所、それぞれ100メートルの規模で1年間の実験を開始するとのこと。
緑化が進めば景観がよくなることはもちろん、環境問題の解消にもつながるかもしれないといういい取り組みだ。